15. 買い物しようと町田へ
この曲は元々「ラテン歌謡曲を」という募集があり、その後スタッフさんからの要望でアレンジに手を加え、夏には形になっていた曲です。それが何故かアルバム締め切りギリギリまで放置され(笑)最後は怒涛の数日間でした。渋さ知らズ鬼頭さんをはじめメンバーの方々には、普段しないようなふざけた演奏を色々お願いしましたが、嫌な顔一つせず長時間に渡りレコーディングにお付き合いして下さいました。ありがとうございました。ちなみに時々顔を出す「勝手に」や間奏のセリフはディレクターさんのアイデアで「勝手に」入れられました(笑)
また、「金八」には収録されていませんが「できるかな?」(注:松野莉奈のソロ曲)についてお話させて頂けたらと思います。あの曲はそもそも「中人」が「いい湯かな?」だったので、次のアルバムでどうでしょうか?と早々に作ってディレクターさんにお送りさせて頂いた曲です。ですので松野さんのソロで、というお話を頂いた時に、彼女一人では重荷にならないかちょっと心配でした。歌詞がアイドルが歌う内容にしては重いので、松野さんファンの中には辛く、よく思わない方がおられるのではないか、と思ったのです。横浜での初披露の時にはちょっと間違えてしましましたが、最後まで立派に歌いきりました。以前の彼女なら途中で泣きだしていたかもしれません。神戸では完璧でした。松野さんはソロでモデルや女優のお仕事もされています。同じように彼女は「できるかな?」の歌詞の中に出てくる架空の女性を演じて歌っているにすぎず、彼女自身の人生や価値観を歌にしたものではありません。同様に「女性の幸せは結婚」という歌でもありません。あくまで歌の中でのフィクションです。ああいう難しい曲をあえて彼女のソロ曲に選んだのは、それだけスタッフの方々が彼女の成長を確信しているからだと思います。色々なご意見があって当然だと思いますが、メンバーのソロ活動も本格化してきていますので、「永遠に中学生」であっても、確実に成長している、またしなければならない彼女たちを、今後も暖かく見守って頂けたらと願って止みません。
<大内正徳>